人口減少。

閉塞した社会状況のマスコミ報道に何か違う? と違和感を覚えながらおりましたが、先日読んだ日本の人口推移に合点が行きました。 

江戸時代の総人口は三千万人、明治で五千万人と有り、終戦後の高度成長と共に増え続けて一億を越えたと有りました。 その高度成長も朝鮮戦争やベトナム戦争が勃発しなければ持続不可能だった事を思うと、繁栄による人口の増加は他国の不幸の上に享受していたものだった事と、技術革新による食料増産の恩恵だったので、これからは環境問題や食料事情を考慮すると、人口減少を前提にした経済戦略の時期が来ています。 

日本の食料需給率と経済の現実を直視すれば適性人口は8千万人位への減少が適正ではないか? と思いました。 

とすればどの業種においても供給過剰ですので、不況を通して需給調整している今の状況は必然のことで、景気を戻そうとする今の状況は若年層に負債を残すだけではないか? という気がします。 

高度成長を経験していない若者達は皮膚感覚で理解しているから、生存本能で非婚化と少子化が進んでいるのだと思います。

豊かで余裕のある時代には家族をバラバラにすれば電化製品も車も家もバラバラにした分だけ売れ、資本家にも有利で個人もお気楽に暮せました。 

しかし一緒にバラバラになった心は家族や地域社会を崩壊させ、傷ついた心が鬱病や引き篭もりや自殺を増やし、その代償は国力を妨げる方向に反作用しています。 

中東諸国暴動の搾取を笑えない程に先進国の搾取も深刻で、正規社員が八割の人件費を取って二割程の仕事をし、八割の仕事を残り二割の人件費で非正規社員がしているような現実が官民問わずに有り、国鉄・日航のように崩壊するまで利己的に振舞うのが、物が豊かな時の人間の性と思います。