忘却は生きる力。

今年は春先から肌寒い日と日照不足が続き、農作物の出来が心配です。 

人間の幼少期に当たる農作物の苗の時期の気候が、秋の収穫に大きく影響すると農家の方が話しておりました。 

人間で言うと幼児期の食生活や運動が基礎体力に影響を与え、親や環境から受け取る愛情が健全な精神の基礎になるのに似ています。 

肥料が食生活で、雨と太陽の日差しが愛情、風のような厳しい自然条件が躾に当たるのでしょう。 

幼少時代から虚弱体質だった私がランニングや水泳を始めたのは、自営業は日雇いのホステスに似て、健康でなければ家族への責任が果たせないとの自覚みたいなものが動機だったように思います。 

膝の負担を考慮して二十数年続けた早朝ランを十年前からウオーキングにしてからは歩く視点で発見した可憐な山の花を摘んで一輪挿しに挿したりして眺めています。 

五十歳位までに獲得した身体能力も含めた様々なものを失い始めて十年以上過ぎてしまいましたが、先に延ばせる優先順位を考慮し負担になるものを捨て、後ろを見ないで今の自分を楽しんで生きて行こうと決めていました。 

五十歳位からから洋服や車への欲望も薄れ、家族の健康だけを願う生活でしたが、歩き始めてからその時間の活用にアイポットを購入して六年も経過しました。 

最近はもっと小さくなっていますが、名刺より小さいのにCD五十枚以上入力出来て重さは五十グラム、長年勉強した英会話のCDを全て入力して復習していますが、忘却という生きる力に感心しながら、一時間の散歩の暇つぶしと夜間の目覚め時の眠り薬(英語のアクセントに催眠効果があると何かに書いてましたが本当です)に重宝しています。